2013年12月9日月曜日

三宅洋平氏が「大デモ」開催「デモは、いてもたってもいられない人たちの行き場所」~SOCIETYTから抜粋~

 7月の参議院選挙に立候補し、17万票を獲得したミュージシャンの三宅洋平氏が提唱した「大デモ」が12月7日行われ、スタート時におよそ3000人の参加者(主催者発表)が東京都渋谷区の代々木公園から渋谷・原宿を巡った。デモには山本太郎参議院議員や山田正彦元農林水産大臣らも参加した。bigdemo
デモは、前日に成立した特定秘密保護法案成立を受けて反対の声を上げる人が多くを占めた。その他、政府が「原発ゼロ」政策の転換を改めて示したことへの反発、7日から閣僚会合が始まったTPP(環太平洋経済連携協定)に反対するアピールなど、参加者はそれぞれの主張を掲げながら、サウンドカー上の生バンド演奏やDJの音楽に合わせて行進していった。
デモといえば、全共闘時代に行われていたように、市民団体や労働組合が主催し、シュプレヒコールを上げながら行進するイメージを持ちがちだ。しかし、今回のデモは個人の意志で参加する人が多く、プラカートを掲げなから叫ぶ人もいれば、家族連れで散歩のように付いていく人もいるなど、それぞれの人が思い思いにデモに参加していたことが特徴である。なぜ人々はこうした「新しいデモ」に参加しているのか? そして、デモで政治を変えることができるのか? 現場の声から模索する。
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特定秘密保護法が通ってしまったことは大変悔しいのですが、数の論理から言えば結果はわかっていました。秘密保護法は最悪の法案ですけれども、多くの人たちが、権力は僕たちの幸せとは真逆の方向に動いてしまっていることを意識できたし、現実を知ってもらえたと思うんです。皮肉なことですが、国民の力を集めて一つにすることに大きな役割を果たしてくれたと思います。
この最悪な状況の中でも、一つだけいいことを見つけるとするならば、今回の秘密保護法によって、多くの人がとんでもない不条理を押し付けられたという意識が芽生えたと思うんですよね。だから今回のことは次のステップに進むために重要なことで、秘密保護法が成立した瞬間からが始まり、そして今日からが始まりだと思っています。
僕が初めてデモに参加した時から考えていたことなのですが、デモというのは、関心のない外側の人に知ってもらうという側面もあると思うんですよ。その一方で、普段一人ひとり行動している人たちが勇気をもらえる場所でもあると思います。デモは外に向けてのアピールという意味合いもあるけれども、横のつながりをもっと太く、深くする役割を果たしていますから、必要なものだと思います。(参議院議員・山本太郎さん)
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 今の東京で通りすがりに踵を返して参加できるスケジュールで動いている人はほとんどいないと思います。ただ、飛び込みOKと言われて、そのときに一瞬躊躇することもあると思います。初めて音楽のライブとかフェスティバルに行った人が、踊るのはちょっと恥ずかしいなと思っていたのが何かのきっかけで『ああ、踊っていいんだ』と感じて、実際に踊ってみたら『ああ、こんな自分がいたんだ』と気づく瞬間があると思うんです。そういう『誘(いざな)い』をしていきたい。周りがみんな踊っているのに自分だけもじもじして踊れない、ということがあると思うんです。そういう思いをしている人はいっぱいいる。
だから僕たちが言っている『飛び入り参加OK』というのも、今回のデモを見て、次はちょっと参加しようかな…と思ってくれるような、それくらいのタイムラグを含んだものなんです。日本の現状や日本人の心理を考えると、それくらいのスパンでゆっくり広げたほうがいい。
何のデモかわからない、という声もあるけど、それがテーマなんです。このデモが何なのかを考えてくれればいいわけで、デモで何を言っているんだろうというところから始まって、今日本で何を言わなければいけないのか、自分なら何をいうのかを考える。それがデモなんです。これは○○のためのデモなんです、という扇動をされないとついていけないような心理状態だと、秘密保護法やTPP、原発に反対しても止めることができない。そんな従順な国民でいることはやめて、自発的に自分が考えたことを訴える場がデモなんです。そういう意味では、『これは一体何なんだ』と思わせたらデモは成功です。
日本人の内気さをブレイクスルーする文化を形成していきたいし、たとえば外国人が気軽に楽しくパーティーに参加しているのを遠巻きに見ているのではなく、「楽しそうだな、みんな一般人なのに芸能人みたいだな、なんか俺たちも垢抜けたほうがいいんじゃないか」と思えるようにしていきたい。だから自分は率先して外国人から見ても驚かれるような生き様を通してきました。そのほうが楽しいからなんですけど。
そうは言っても、日本人はクワイエットな民族、物静かな民族なんだ、という人もいます。それで楽しければいいですけど、本当にそれで楽しいの? と思うんです。言いたいことも言わないで、恥ずかしがってばかりいて、先頭に立つこと、目立つことを恐れる。だから山本太郎くんのような存在が浮き上がってしまって、イメージも抹殺されていくんです。
デモで無数の人たちがもっと『キャラ立ち』してほしんですよ。今日の『何を言っているのかわからない』という周囲の声は、僕も広げていきます。次、デモに来るときはもっとプラカードなどをもって、自分の言いたいことをもっと訴えなよ、と問いかけます。『何を言っているのか分からない』という声が多かったという事実に対して、『いや、それは三宅さんがデモのテーマを言ってくれないからですよ』という人もいるかもしれません。そこで僕は『だから、それを考えるのはみなさんでしょ』とひっくり返していきます。
デモはみんなの空間として常に開かれていて、誰のものでもない場なんです。そして、デモは禅問答のようなものなんです。『これは何のデモなんですか』と聞かれたら、『何のデモだと思います?』と問い返します。僕自身は音楽を通して常にそうした『問い返し』をしています。だから僕の音楽はわかりにくくて売りにくいんですけど(笑)、伝わる人にはちゃんと伝わります。なぜ伝わるかというと、その人が、人から教わったのではなく、『この人の言いたいことが分かった、自分でつかめた』という自負が持てるからなんです。
そういう自立性が、今の日本には足りない。だから民主主義が機能しないんです。だからポピュリズムに走るし、コマーシャルに流されてしまう。しかし、みんなの知力、情報収集能力はかなり高いレベルに来ていると思います。個人的な意見を言ってはいけないという空気の中で、『あなた自身の思っていることを堂々と言ってもいいんだよ』と言いたいですね」

私念。
三宅洋平さんには、何か昔の武士の様な匂いを感じる。今回のデモでも「責任は全て自分が取る。逮捕覚悟で俺はやるよ!」こんな事半端じゃ言えない。
そして今回、参加できなかった事が自分自身とても残念。が、次回もまたその後も開催されると思うのでその時には必ず!

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